2010年11月18日

NPO法人日本ニーム協会

「NPO法人 日本ニーム協会 平成22年度報告会」報告書

日 時  11月18日(木) 18時30分〜20時30分(開場 18時より)
場 所  渋谷区立勤労福祉会館 第1洋室?

◆セミナー内容◆
【ゲスト挨拶】
◆石見 尚 氏  農学博士 「ニームとは何か」監者 日本ニーム協会顧問
◆田辺 功 氏  医療ジャーナリスト  元 朝日新聞社
◆ヴィバウ・カント・ウパデアーエ 氏  インドセンター 代表
◆浅井 隆彦 氏  日本アロマコーディネーター協会 JAA常任理事
◆宮 江介 氏  東京大学 庭師倶楽部  主任研究員
◆萩原 孝一 氏  国際連合工業開発機関(UNIDO)工業開発官
◆特別ゲスト
・ツルネン マルテイ 氏 参議院議員
国会議員有機農業推進議員連盟事務局長
【年次報告】   稲葉 眞澄   NPO法人日本ニーム協会 会長
【ゲストによる講演】    
◇田辺 功 氏   「多剤耐性菌とニーム」 
◇ヴィバウ・カント・ウパデアーエ 氏  「インドのニームについて」 
◇浅井 隆彦 氏   「アロマとニーム」 
◇宮 江介 氏   「環境教育の実践活動」 
【ニームのお菓子試食】
◇料理研究家 しらいし 椿 氏協力により ニームクッキー

   後 援  国際連合工業開発機関(UNIDO) 東京事務所

2010報告会01

稲葉 眞澄 会長  本年も種々ありました。 特に10月に農林水産省 農薬対策  
室から5年前から試験して頂いたデータ(薬効試験、急性経口毒性試験、変異原
性試験、90日間反復経口投与毒性試験)の結果が送られてきました。
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)名古屋の会場にて、インドから 
の成功例としてニームの事例が発表されました。
朝日新聞夕刊(11月19日)の人脈記 木よ森よ!!「炭焼きで地球を救うぞ」
に友人である炭焼き博士 杉浦 銀治さんと和田 洽史さんの記事が載りました。
ケニアでインドセンダン(ニーム)の炭焼きをしたことがある杉浦氏がガーナで
インドセンダン(ニーム)の炭焼きをする和田氏に指導
協会もアフリカ マラウィ共和国より、ニームの実、皮、葉を送って頂きました。

 

   又報告会の途中、しらいし 椿さんが米粉にニームを入れたお菓子を作ってきて
下さり試食を皆でしました。 米粉との愛称もよく美味しく頂き、反響がありま
した。 ニームの動きが多方面で見られるようになって来ました。
やっとニームの波が出てきたようで来年が楽しみであることを報告しました。

石見 尚 氏  「ニームとは何か」監者、付録に日本ニーム協会の普及の状況を入れ再版となりました。 8月千葉県佐倉市で、公園の桜の木につく毛虫のニームによる防除、駆除を見学に行きました。 口蹄疫にもニームが有効ではないかと考えます。 イギリス、オースリラリア、ニュージーランドでは、羊が口蹄疫に罹るがニームはウィルスに強く、成分のニンビンがウィルスに効くといわれています。 鳥、豚のインフルエンザにもニームの葉が効果があるようです。

2010報告会02

ツルネン マルテイ
この一年でニームの新しい情報は私は得ていませんが、有機農業は私のミッショ ンでありライフワークであります。
 家での家庭菜園はニームを使用しています。
恵泉女子大学の一年生500人が、ここでは有機農法を必須で学び、小さな農地を持って実践での勉強をしています。 有機農法で人格を磨き、自然との調和、自然に従う生き方、環境保全についてのレポートを書いています。 有機農業の中でこれからニームが担う役割は大きいと思います。

萩原 孝一

   7年前にNPO法人日本ニーム協会と知り合いました。 担当はアフリカ諸国です。 スワヒリ語でニームをアムロバイニーと呼び、東アフリカではニームには40以上の効能があると言われています。 タンザニアにはニームの並木もあるが残念ながら有効にいまだ使われているわけではありません。 これを枝打ちをしてニームの炭を焼いたりもっとニームの木に付加価値を見出せればいいと思っています。 日本のニーム技術を、また新しい利用方法をアフリカに届けたいと考えます。 環境破壊に必ずやニームが役立つことと思います。

田辺 功 氏

  多剤耐性菌は院内感染でわかり、アシネトバクター菌というもともとは弱い菌ではあるが病人の方がかかると重症化してしまいます。 認可に10年かかったバンコマイシンも効かない黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌、バンコマイシン耐性腸球菌が出てきてしまいました。 抗菌剤を使いすぎることで耐性がついてしまうが、ニームの抗菌性は強くはなく根こそぎ殺す形ではないが、ウィルスや癌に効くのはセンダンの木とハンの木といわれています。ニームも恐らくインフルエンザやその他感染症にも効くのではないかと思いますが、さらに研究が進み世界中にあるニームが役立つ日も来ると思います。

 

2010報告会03

ヴィバウ・カント・ウパデアーエ

   来年「日印グローバルパートナーシップ サミット2011」をインドセンターが中心となって開催する予定でいます。 そこへNPO法人日本ニーム協会も参加して欲しいと思っています。 インドが日本のために何が出来るか。 日本がインドのために何が出来るか。 日本とインドが協力して世界の国々に何が出来るか。
インドでは一軒に一本のニームの木を植えなさいと言う昔からことわざがあります。 病気の時にはこのニームが良くしてくれます、とよく聞いて育ちました。
ニームの社会へ対する影響力は大きいものがあります。

浅井 隆彦

   製薬会社でバンコマイシンに携わったこともあるが、自然療法、植物療法など大自然のものに人間の作った人工物が適わないことを感じています。 ウィルスは人間の歴史よりずっと長い歴史を持つものでこれには残念ながら勝てっこない。
ウィルスから感染を絶つことは出来ない。だから自分の身体が出合った時に防御できる機構を持つことが大切。漢方はやはり煎じるのが一番。 煮出した中に我々に有用な成分が含まれるのです。アロマは油に溶けるエッセンシャルオイルを使用します。 飛まつ感染で口腔から雑菌が入るため口腔衛生をしっかりするべきです。 自然治癒力をあげるため安心、安全なものを扱うことが大切です。 日本人は三つの毒素を溜め易いと言われています。1つは薬。2つ目は添加物。3つ目は汚染物質。この解毒をどの様に行うか。ニームなどの植物の力が大切です。

宮 江介

   我々庭師倶楽部は家庭の庭作りから始まり、街づくり、国立公園などの造園まで行うようになりました。 造園学は経済学としてドイツから始まったものですが、
話しが難しく面白い話しになりずらいため、魔女の五感が発達している話しなどを盛り込み人の興味を引くようになりました。 ポーランドの先住民の知恵で魔女セラピーとして五感でものを感じることが、人間らしく自然の恵みを五感で感じながら学んでいくことが大切と思います。 ニームも味わったり効能を活かしたりしながら共に活用できればいいと考えています。

*お問い合わせ:NPO法人 日本ニーム協会
         tel 03-5784-3425/ fax 03-5784-3429
         mail info@nihon-neemkyokai.com
         http://www.nihon-neemkyokai.com